映画の記憶

 『カッコーの巣の上で』で、もう映らないブラウン管テレビに向かって主人公が架空の野球中継を再現して実況する。『ハロルドとモード』の冒頭で、主人公が何度も何度も自殺のまねごとをする。『真夜中のカーボーイ』で、ジョーとリコが寒そうにしながら一緒に眠る。そういう映画の断片的な記憶が脈絡もなくフラッシュバックすることがある。バードマンの冒頭の記憶だ、と思ったら本当にSkypeのコールが掛かっていたこともある。これは笑うところ。